色彩カフェvol.5「こんな私で大丈夫かな?と心配になっているセラピストさんへ」

「セラピストになりたい」って、意気込んで勉強を始めて、

講座も修了して、いざ、仕事にしてみようと思ったとたんに「私がやって大丈夫かな?」と不安になっちゃうっていう人は意外に多いのではないかと思います。

確かに、最初の一歩は誰でも緊張するものです。
ですから、できれば、友達の友達みたいな人に練習台になってもらうといいですね。
(親しい友達は、セラピストと相談者という関係性になりにくいので避けましょう。この理由についてはまたいずれお話します。)

そうやって練習したら、自信をもってセラピーをおこなっていいはずなんですけど、練習しても練習しても、どこか不安が払拭できないという方がいるのです。

なぜ、そうなってしまうのでしょうか?

不安になっちゃう新米セラピストさんに、不安の理由を聞いてみると、

「自分の力で、相談者の方を救えるかどうかわからないから」

「精神病の人が来たら、対応できないから」

「間違ったことを言って、相談者の人生に悪い影響を与えちゃうかもしれないから」

というような声が返ってきたりします。

こういう声を聴くと、私は「うーん。みんな、すごいなあ」と思ってしまいます。

なぜかというと、

「相談者を救えるかどうか…」と言っている時点で、「セラピストは絶対に相談者を救える」と思っているわけだし、「精神病の人が来たら…」と言っている時点で、「精神病の人も自分のセラピーを受けにくる」と思っているからです。

このマインドの間違いはこういうことです。

まずは、セラピストは相談者を救う役割ではありません。あくまでも、一緒にいて、相談者が自分で幸せになる方向へ歩いていくのを見守るだけです。結果的に「このセラピストさんと一緒にいることで、自分の方向がわかった」ということはあるでしょうが、そこに歩いていくのは相談者自身の力なんです。このことは、セラピストとして、もう一度確認しておく必要があります。

そして、「精神病の人が来たら…」の間違いは、あなたのセラピーに精神病の人は来ないということです。これは冗談で言っているのではありません。あなたがどんなふうにセラピーを提供するにしても、基本的には、自分が対応しきれない相談者があなたを訪ねてくるということはほとんどないと言ってもいいと思います。

なぜなら、相談者がセラピストを選ぶ根拠は、そのセラピストのひととなりだからです。あなたが、「自分は○○病専門のセラピストだ」という看板を掲げていれば別ですが、そうでないなら、相談者は、あなたという人がどういう人かをよくよく調べてから訪ねてくるものだからです。

つまり、自分の今のレベルで、あなたが行うセラピーを求めている人が、あなたの相談者になるのです。「精神病の人までセラピーできるようになりたい」という気持ちは悪いことではないけれど、言ってみれば背伸びのし過ぎ。そんなことをしなくても、今の自分の価値を大切にしたほうがずっとずっといいのです。

もちろん、手におえない人が来た時の対処法は知っておく必要があります。でも、それは、別の資格を取らなくちゃいけないとか、他の分野の勉強をしておかないといけないということとは別のことなんです。

ですから、学んだことに自信をもってくださいね。今のままのあなたのセラピーを受けたい人は、必ずいると思います。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。
(田口さつき)

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